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腐敗室、沈殿分離室等において流入汚水中の固形物当は沈殿分離され徐々に底部に堆積する。 底部堆積汚泥は、流入管の直下付近が厚く移流口付近が薄い山塊状を呈すのが一般であり、 流入管直下付近には生し尿が認められるが流出口に近づくにつれ黒色に変化しこの部分では臭気もタール臭を呈し粘り気の少ない状態となっている。 堆積汚泥の増加による有効容積の減少に伴う沈降分離作用の低下等を防がなければならないため、適当な間隔で清掃が必要となる。
グラム陰性、無芽胞の短桿菌で35~37℃、48時間に乳糖を分解して酸とガスを形成する好気性または通性嫌気性菌を指す。 大腸菌そのものは無害で人体内にも大量に存在しているが、糞尿とともに排泄されるので、病原性汚染の間接的指標として重要である。 大腸菌群数の検出試験は、精度が高いので、大腸菌群数の検出により病原菌の存在の可能性を推定することができる。
水の濁りの程度を表す水質指標の一つ。測定方法の違いにより視覚濁度、透過光濁度、散乱光濁度、積分球濁度がある。 通常、精製水1?中にカオリン1mgを含むときの濁りを1度または1mg/?とする。
不快な臭気を除去または緩和するために用いる薬剤のこと。活性炭のように吸着作用をもつもの、
酵素剤や酸化剤のような分解作用を持つもの、あるいは芳香系消臭剤のように中和、マスキング作用をもつものがある。使用方法としては、
1、臭気源へ直接添加
2、臭気ガス中の噴霧あるいは混入
3、脱臭等への充填
等がある。
嫌気的条件において、シュウドモナス、アクロモバクター属のような脱膣細菌が亜硝酸塩や硝酸を電子受容体にして窒素ガスを生成することを言う。
もともと自然界における微生物科学的現象を表す用語であるが、排水処理の分野では窒素を除去することを脱膣と呼ぶ。
排水の脱膣法には、生物化学的な方法と物理学的な方法とがある。
生物化学的脱膣法は、前途の脱膣細菌を利用した方法である。脱膣細菌は、一般に通性嫌気性で、嫌気的条件下で有機物をエネルギー源として利用する際、
必要な酸素を硝酸や亜硝酸から得ようとし、それによって窒素ガスにまで分解する。
下水の3次処理では、有機物が少ない状態となっているので有機炭素源としてメタノール等を添加する。
物理学的方法としてはアンモニアストリッピング法、ゼオライト法及びブレークポイント塩素処理法がある。これらの方法は、
アンモニア性窒素だけしか除去できないので、2次処理で硝化が進めば効果がない。
アンモニアストリッピング法は2次処理のphを11以上にして、大量の空気を送り、空気中にアンモニアを拡散する方法である。
ゼオライト法は選択的にゼオライト中のNa+とNH4+をイオン交換してアンモニアを除去する方法である。
塩素処理は2次処理水に多量の塩素を吹き込み、アンモニアと反応させ、窒素ガスとして空気中に拡散させる方法である。
汚水中より燐を除去する操作。目的は放流水による富栄養化を防止することであるが、まれに燐の回収のためにも行われる。 方法としては、消石灰、鉄、アルミニウム塩による薬品凝集法、ヒドロキシアパタイトを種晶とする晶析、 細菌が燐を過剰摂取する性質を利用した生物脱リン法、アルミナ、土壌等による吸着法等が有る。
単位装置の槽内を水が計画通りに全体を流れずに一部分だけを流れてしますことを短絡現象という。短絡現象の原因としては、
1.装置本体の構造上の問題による場合
2.装置の破損による場合
3.汚泥の過剰蓄積による場合
4.水量の異常増大による場合
5.水温に著しい差がある場合
6.密度流が生ずるような場合
等が考えられるが、いずれの場合においても処理効果に影響を及ぼすので注意が必要である。
活性汚泥法を利用した処理法の一つで、余剰汚泥のは清涼を少なくするために開発されたもので、主に小規模の排水処理に多用されている。運転方法は、
1.BOD負荷を非常に小さくして微生物の増殖条件を内生呼吸にし発生する汚泥を減少させる。
2.沈殿槽からの返送汚泥率を100%以上にしてMLSSを高くする。
3.ばっ気時間を長く保つ。
4.送気量を多くする。
この結果、送気量やばっ気槽の容量は標準活性汚泥方式より2~3倍も大きいが、小規模な施設では汚泥処理施設が不要となるため建築費が安くなり、
汚泥処理の問題も少ないので管理が容易でコストも軽減される。しかし、処理規模が多くなると動力費が増大する。そのため5,001人以上には標準活性汚泥方式が採用される。
沈殿槽は、懸濁液中の粒子と液体の密度差(比重差)を利用して粒子を沈降させ、固液分離を行うための単位装置である。 排水処理技術は固液の分離技術と言っても過言でなく、沈殿工程の処理効率が即全体の処理効率を左右する。この点からも沈殿槽という単位工程は、排水処理の中で特に重要である。
土の重力やその土の上にかかった荷重によって土から受ける圧力をいう。浄化槽を崖下の場所に設置する場合は、 平地に設置する場合の数倍ものど圧を受けるので、槽の中が空になっていると、特に雨のために地盤が緩んでいたりするとき、 浄化槽本体の内部応力が破壊応力以上に達し、浄化槽が破壊することがある。このような場合は、土圧の強い崖面二度圧に応じた鉄筋コンクリートの擁壁を設けて 土圧を遮断する必要がある。
水の清澄度合いを示すもので、透視時計の上部から透視し、底部に置いた二重十字または5号活字が始めて識別できるときの水層の高さをいい、 1cmを1度として表す。したがって、数値が小さいほど水質は悪い。透視度を左右するものは、汚水中の浮遊物、BOD、色相であり、浮遊物と創刊する場合が多い。