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産業廃棄物

事業活動に伴って生じた廃棄物の内、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類等、質的、量的に見て 従来の市町村の清掃活動では適正に処理することが困難と考えられる19種類の廃棄物であり、これらは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び同施行令で定められている。
産業廃棄物は、事業者の責任において処理しなければならないこととされており、他者に委託して処理する場合には 産業廃棄物処理業者の許可を受けた業者または地方公共団体以外に委託してはならない。
また、産業廃棄物の処理に関しては、保管基準、収集・運搬・処分基準等厳しい基準が適用される。
産業廃棄物の処理基準は、その種類ごとに定められている。
同名の産業廃棄物であってもその内容が広範囲に及ぶものは、必要に応じて主なその成分によって更に分類して処理基準を別々に定めている。
このことから産業廃棄物の適法な処理を行うためには、その廃棄物が19種類のどれに該当するものなのかを定めなければならない。

酸素欠乏(酸欠)

正常な空気の中には、20.95%(約21%)の酸素が存在している。
生体の各組織を形成する細胞は、この空気中の酸素を巧みに利用し、摂取した栄養素の代謝過程の参加によって エネルギー代謝を行い生命の維持を図っているが、何らかの原因により空気中の酸素が18%未満になった状態を酸素欠乏と言う。
腐敗槽、汚泥貯留槽、生ゴミピット内に当たっては、嫌気性生物還元作用が進行するため、内部点検作業中、または、清掃時に酸欠状態を生じ人身事故を発生する事例が多い。
一般に腐敗現象における二酸化炭素、硫化水素等のガス発生により酸素欠乏状態を招くものであり、 とくにメタンガス発生時には酸素濃度が著しく減少するため、メタン中毒よりも酸欠による人体障害事故となる。
空気中の酸素の許容限界については、鉱山保安緒規則では19%、労働安全規則では18%と定められている。
また、防毒マスクのJISには酸素18%以下のところでは使用禁止となっている。

酸素要求量

ばっ気槽内の溶存酸素は、有機物の酸化と微生物との呼吸によって消費され、この二つの合計を酸素要求量という。
酸素要求量は、水温、汚水のBOD量、MLSS濃度、汚泥の性状などによって影響を受けるが、一般にばっ気槽混合液1?当たり1時間に10~20mgの酸素を利用する。
酸素要求量に対して供給能力が大き場合はDOが存在し、反対に供給能力が小さい場合にはDOがなくなり処理効果が低下する。
ばっ気槽における酸素要求量は一般に次の式で表される。


残留塩素

処理水の塩素消毒効果を推定するための指標である。
水中に存在する遊離形有効塩素(遊離残留塩素)及びクロラミンのような結合形有効塩素(結合残留塩素)をいう。
消毒効果は、塩素濃度や接触時間等によって大きく影響するが、処理水中にBODやアンモニア性窒素などが多く存在すると、 それに応じて塩素が消費され、残留塩素が検出されない場合が良くある。
塩素は水の殺菌のために使用される。
塩素を水に溶かすとき分子状の塩素は、水と反応し次亜塩素酸イオンとなり、この次亜塩素酸イオンは、酸性において強い殺菌効果を示し、アルカリ性では効果が低下する。
また、塩素は水中のアンモニア、アミン類、アミノ酸類などと結合してクロラミンなどの結合残留塩素となる。
殺菌効果は、遊離残留塩素のほうがはるかに強い。
し尿処理水中には、アンモニア性窒素や有機質のような塩素と化合しやすい物質が比較的多く含まれ、大部分は結合残留塩素となる。

 
自己酸化(内生呼吸)

微生物が増殖した後、その細胞内に取り組んだ栄養物を活動に使用するため、呼吸用のエネルギー源として消費すること(内生呼吸)という。
汚水の生物処理においてSRTの長い処理法では自己酸化による余剰汚泥の減少が期待できる。
活性汚泥及び生物膜においては、流入水中の有機物の大部分は微生物によって除去され、一部が処理水中に流出する。
内生呼吸には細菌などの直接有機物を摂取できる微生物によるものと、原生動物などの微小動物による捕食作用も含まれる。

自浄作用

河川等の流れに汚濁物質が流入した際、時間の経過に伴って流下していく間に徐々に清浄化されることを自浄作用という。
これは、水に自然に備わった浄化作用があるからである。
自浄作用は物理的作用(拡散、沈降、吸着、希釈等)、化学的作用(酸素による酸化、溶存物質間の化学反応)、 及び生物化学的作用(生物化学的酸化還元及び吸着、酸素放出等)の総合作用である。
とくに閉鎖的水域の場合には、希釈、拡散沈降等の物理的作用による汚濁物質に減少とはならず、場合によってはむしろ底質の悪化を招くことになりかねない。
したがって、最終的に有機汚濁物質を分解除去して、絶対量の減少を期待する生物化学的作用を重視しなければならない。

死水域(デッドスペース)

ばっ気槽、接触ばっ気槽等において槽内の液が均等に攪拌されておらず水流(旋回流)が停止している範囲を言う。
単体装置の嫌気ろ床槽については、槽あるいはろ材の一部に夾雑物や汚泥等が過剰に付着し、その周辺において流入汚水が流れない場合など 処理機能を発揮しない状況にある水域をさす。

 
硝化

有機性窒素、アンモニア性窒素が生物化学的に酸化されて、亜硝酸塩から硝酸塩に代わること。
アンモニアを亜硝酸に酸化する細菌(亜硝酸菌)には、ニトロソモナス(Nitrosomonas)、ニトロソコックス(Nitrosococcus)があり、 亜硝酸を硝酸に酸化する細菌(硝酸菌)には、ニトロバクター(Nitrobacter)がある。
きわめて増殖速度の遅い細菌であり、汚泥日令の長い処理方式の場合増殖しやすい。
ともに好気性細菌で、土壌や水中に広く分布している。
硝化反応では、水素イオンが放出されることと、硝化細菌は自栄養性細菌であり増殖のための炭素源として無機炭素を利用することから、 水中のアルカリ度は消化の進行に伴って低下する。
アルカリ度はphの低下防止と硝化細菌の栄養源として二重の意味で重要である。
1gのアンモニア態窒素の硝化のために約7gのアルカリ度が消費される。

硝酸性窒素

硝酸性窒素とは、硝酸塩をその窒素量で表したものである。
硝酸性窒素は、主としてたんぱく質などの分解によって生じたアンモニア性窒素が、さらに硝化細菌の作用によって参加される際の最終生成物であるため、 汚水処理においては、汚濁物質の浄化程度を知るうえの手がかりとなる。
また、硝酸性窒素もアンモニア性窒素と同じく富栄養化の原因となる。

水素イオン濃度(ph)

phとは、水素イオン濃度の逆数の常用対数であり、水素指数ともいう。
下水は、いろいろな塩類、産およびアルカリ性物質などの組成によって中性、酸性または、アルカリ性を呈するが、理化学的あるいは、 生物化学的作用によってそれたの割合が変わると、水素イオン濃度も変わってくる。
この水素イオン濃度の変化は微小のため比較的に不便なので、これらを簡単な数値とするため、園が約数の常用対数をもって示すようにしたものである。
phが7のときを中性、これより数値の高い場合をアルカリ性、低い場合を酸性と言う。
腐敗タンク方式の放流水では、中性から弱アルカリ性を示し、ばっ気方式の放流水では、中性から弱酸性を示すことが多い。
ph測定は、ばっ気槽の硝化、無機凝集剤等による凝集沈殿操作、その他多くの運転管理に役立つ。

水面積負荷

水面積負荷とは、沈殿槽の単位面積当り1日に流入する水量で、(m3/m2・日)の単位で表示される。
水面積負荷をLとし、1日の流入汚水量をQ、沈殿槽の有効表面積をAとすれば、


となる。
3/m2・日を約して変形すれば、



となる。
これは時間当りの距離を示しているので、速度を表したことになる。
水理学的には、この速度は汚水の上昇流速度を表している。
したがってこの上昇流速度が沈殿槽内の浮遊物粒子の沈降速度より小さいほど、沈殿効果があることとなる。
なお、実際の浄化槽の沈殿槽では、流入量の変動や沈殿槽の中の、局部的な乱れなどが影響して機能を左右することになるので、水面積は十分な大きさの余裕が必要でる。

生物学的酸素要求量(BOD)

生物化学的酸素要求量(BOD)は、溶存酸素の存在のもとで水中の分解可能な有機物質が、生物化学的に安定化するために要求する酸素量を言い、 20℃で5日間に消費された酸素量をmg/?で表したもので、有機物による汚濁の程度を示すものである。
BOD値が高ければ、その水中には腐敗性物質が多いことを意味し、水質汚濁の原因となる。
活性汚泥法などの好気性微生物による汚水処理関係のBOD試験においては、通常、流入下水では硝化細菌の影響はないが、 処理水では、処理程度が高度になると硝化細菌が繁殖して、硝化に要する酸素量のために異常に高いBOD値を示すことがある。
これでは、有機汚濁物質の除去を主目的とする汚水処理の機能判定も困難となることから、BODを有機物質による汚濁の指標と考え、 有機物の分解に要する酸素量を測定したほうが良い場合がある。

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