浄化槽毎に基準圧力及び上限・下限圧力を自動設定
ブロワーの吐出圧力は浄化槽毎に異なります。また、電源電圧は約95~107Vの範囲で変動するため、この電圧変動により吐出圧力変動が生じます。さらに、ブロワー運転開始後数十分は散気装置の影響により通常圧力値よりも高い値となります。ゆえに、基準圧力及び上限・下限圧力を設定する場合、これらを考慮する必要があります。
そこで、異常検出器(STD-25)は、浄化槽毎に測定開始1時間後からの24時間平均値を算出し、基準圧力とすることにしました。さらに最大圧力値を上限圧力設定値に、最小圧力値を下限圧力設定値とする自動設定プログラムとなっています。設定開始スイッチ操作により自動設定モードとなります。 設定が容易になるとともに、最適な設定範囲とすることができます。また、再設定及び手動設定も可能ですので、浄化槽に限らず様々な用途に利用することも可能です。
自動逆洗型浄化槽に対応(内部異常判定機能と異常確定プログラム)
自動逆洗型浄化槽の場合、深夜にばっ気工程から逆洗工程へと流路が切り替わり、ばっ気配管内が無負荷状態となり、圧力は下限異常となります。また、復帰時には過負荷状態となり、圧力は上限異常となります。内部異常判定機能により異常と判定されますが、異常確定プログラムにより警報と確定されないようにプログラムされています。
同様に、瞬時異常や電圧変動の影響による短時間の異常についても警報と確定されることはなく、誤警報を防止することができます。(手動設定により瞬時異常に対応することも可能です)
定量放流型(処理槽水位変動型)浄化槽に対応
定量放流型浄化槽の場合、処理槽の水位が変動します。移送量調整により水位変動領域を有効に使用している場合は自動設定で問題ありませんが、使用状況により上限・下限が狭い範囲で設定される可能性があります。その場合は、補正値を入力することにより対応可能となります。
また、自動設定された上限・下限値が移送量調整の目安ともなり、最適な調整が可能となります。
異常検出器(STD-25)と異常警報器(STD-AL)分離により警報鳴動問題を解決
警報に対して気が付かない、或いは警報音による近隣迷惑といった問題に対し、異常検出器(STD-25)と異常警報器(STD-AL)を分離し、異常警報器を室内に設置することにより問題を解消しました。異常検出器と異常警報器間は無線による送受信を行いますので配線工事は不要です。
ブロワー電源異常を検知
異常検出器(STD-25)と異常警報器(STD-AL)間は、常時ライフシグナルの送受信を行っています。ブロワーの電源に異常が発生した場合、ライフシグナルの送信が途絶えますので異常を検知することができます。
その他の利用方法
・出力 0-5 Vの圧力センサとしてデータロガーとの組合せによりデータ収集システムに利用 可能。
・圧力スイッチとして利用可能。(浄化槽に限らず様々な用途に利用できます)
・ブロワー配管にチューブ接続継手を取付
・導圧チューブにて接続継手とSTD-25を接続
・STD-25、STD-ALともに電源を投入
・無線チャンネル設定
・大気圧補正
・設定スイッチON
以上で、設置は完了です。
圧力異常検出器 STD-25 | 検出圧力 | 0~25kPa |
電源電圧 | AC100V 50/60Hz | |
消費電力 | 1.0VA以下 | |
仕様温度範囲 | -10~60℃ | |
異常警報器 STD-AL | 電源電圧 | AC100V 50/60Hz |
消費電力 | 1.0VA以下 |